高度な課題を与えられた人
ある日、Zさんという、大柄だがスリムでがっしりした感じの、四十代そこそこと思われる男性がやってきました。スピリチュアルにも詳しい方で、波動療法の本を読み、ヒーリングウェーブに興味を持たれ、「銀河連合から日本へ!」を読んで体験しに来られたのでした。
一回めのセッションは、主にご本人と奥様の健康面についての相談でした。いつも通り杉内さんにリーディングしてもらい、出てきた音は次の通りでした。
《ご本人》
経絡神経システム 筋肉(関節接合部)(5分)
顎関節の機能障害(めまい)耳鳴り 頭部肩の痛み(5分)
膝 神経炎(5分)
心理 許し・寛大さ(3分)
神経 NERV交感神経(3分)
神経 NERV PARASMP(3分)
神経-正常な状態(3分)
心理 活力(安定する)(3分)
《奥様》
心理健康 疲労 エーテル体
首 血液 筋痛性脳髄炎
脳機能―周辺部 脳―大脳皮質B
脳機能―周辺部 脳梁A
自律神経 神経(副交感神経)
自律神経 神経(交感神経)
血液浄化 アドーシスPT3
神経 バランス 交感神経・副交感神経
心理 心理精神性鬱
心理 心理ショック(精神的)
このときはなぜこういう神経の音が出るのかわからず、とりあえず音を流して体験してもらいました。奥様には遠隔で2週間、音を送りました。アフターサービスとして、愛と金銭の音を送りました。
しばらくして、Zさんから電話がありました。「吉田さんの本をパラパラと見ると、遺産関係や養育費などにも効果があったと書かれていた。実は、相続の問題で、親族と金銭トラブルがある。その相手に遠隔で音を送ってもらえないか」という話でした。
実のところ、私は気乗りしませんでした。篠塚さんがそうしたいのであれば、そうしてあげるしかないのですが、結果はわかっていたからです。結論的には、以下のような対応をしました。
① (依頼の通り)相手の人へ愛、許し、原因の除去、霊的癒しの音を送る。
② 篠塚さんに代わって、毎日相手の方へお祈りをする「〇〇さんが、神の愛のエネルギーの一部である自分を思い出し神性のままに生きられるよう天界の助力がありますように」
③ 篠塚さんへスピリチュアルな視点のアドバイスをする
③のスピリチュアルな視点のアドバイスの骨子としては、以下のようなことを伝えました。いずれも、スピリチュアルの古典である「神との対話」からの、原理的な話で、あくまでZさん自身が、霊性の進化に沿った行動を選択するための、指針、あんちょこのようなものです。
・対極を魂が引き寄せています。魂が赦し(つまり悪のように見える相手をも包み込む無条件の愛の化身のような自分)を体験したいと思うと、赦しを必要とする相手(例えば、自分にも人にも平然と嘘をついて、騙して被害を与えて憚らないような人)を引き寄せます。その時に、被害者になるのではなく、より霊性の高い自分を創造するチャンスとして捉え、相手を赦すこともできます。
・〇〇さんの心境を理解できて、包み込むことができたら、すでに赦していることになります。
・困難な課題を与えられているのは、篠塚さんの魂がそれだけ進化しているからです。乗り越えられない試練は与えられないと言われています。
・一番厄介な相手である〇〇さんが、ソウルメイト(生まれる前の約束で悪役を演じてくれている友達)である可能性が高いです。
・今回の体験は、魂が計画してきた今世のテーマであると思われるので、完璧に良いことが起きています。
・原因と結果の法則があるので、今起きていることの原因は、自分が作っています。
・過去に起きたことは変えられないけれども、今の選択を変えれば、未来は変えられます。
・愛のエネルギーの循環の法則があるので、掴んでいるものを、愛の思いで手放して赦せば、失ったお金を埋め合わせするくらいのお金は何処かから入ってきます。
篠塚さん自身は、スピリチュアルな勉強をされている方で、こういうことは、もちろんご存じです。頭ではわかっていても、騙し取られた財産を手放す決心をするのは、実際には非常に難しいことです。ご本人よりも、奥様の方が手放せないということでした。
でも、魂の深いところで、自分の神性が思っていることは違います。魂は、所詮この三次元での人生は、ひとときの幻のようなものだと知っています。欲に駆られて、邪なことをしている相手の方が、実は心の深いところでは苦しんでいます。
相手の方は、あの世に帰れば、その苦しみが霊的に形に現れてきて、自分の醜い姿に直面しなければいけなくなります。宇宙には原因・結果の法則が厳然としてあり、自分が蒔いた種は自分で刈り取らなければならないことになっています。
本当は、相手の〇〇さんも、神の子であるのに、神性を汚し、自らを貶めています。それを不憫だと思って、相手のために祈ることができれば、Zさんは、今回神様から出された「霊性の問題」に満点で回答できます。
〇〇さんへの祈りと、遠隔での音を三週間続けた後、Zさんは〇〇さんとの再交渉に臨みました。交渉に向かう前に、Zさんは、もし今回相手が変わらなかったら、手放そうと思う、とおっしゃいました。実際に会ってみると、はたして相手は全く変わっていませんでした。それで、奥さんも、Zさんも、手放すことに決めたそうです。私は、素晴らしいです、とZさんの決断を賞賛しました。